工業設計基礎00 4/17

>http://www.design.kyushu-u.ac.jp/kyushu-u/student/syllabus>成熟期を迎え、これまでの効率の向上を主眼とした生産型社会から創造型社会に転換が進むわが国において、「デザイン」が日本の国際競争力の源泉になるという認識が高くなってきている。また同時に、物質的な豊かさだけでなく、精神的側面の充実も求められ、生活を創造する「デザイン」の重要さが指摘されている。
 「デザイン」は、ものの色やかたちに表層的な個性を与えることではなく、生活者一人ひとりの立場からひととものと環境との相互の調和した関係を創りだすことである。言い換えれば、芸術工学の理念である「技術の人間化」における「ひとにやさしいものづくり」を担うのが「工業設計学」であり、それがデザイン方法の基本でもある。
工業設計は、ひとの特質を理解しひとからものや環境への関係のあり方を探る「人間工学」、生活者一人ひとりの立場からものと環境の関係の美を探る「インダストリアルデザイン」、そして、ものの特質を理解しものからひとや環境への関係のあり方を探る「知的機能工学」の3分野によって構成される。
これら3分野による統合がより良い人間生活システムを構築するものであり「工業設計学」を担うものである。
本演習は、ひととものと環境との相互の調和した関係を創りだすための「工業設計学」の基礎演習であり、「人間工学」、「知的機能工学」、「インダストリアルデザイン」の各分野における演習課題を通して工業設計の基礎力を養うことが目的である。