2008.11.06 Virtual 4次元人体モデル

http://www.sgi.co.jp/company_info/press_releases/archives/__icsFiles/artimage/2008/11/06/c_sgi_epr08/virtualanatomia_01.jpg

  • 三次元筋肉モデルの搭載
    • 今回提供する新バージョンは、新たに170の定量的な骨格筋モデルデータを加え、合計約600のパーツから構成されます。また、Microsoft® Windows Vista®および最新のグラフィックスチップへ対応し、高性能な表示を実現したソフトウェア製品として強化しました。この新バージョンでは、これまでデータとして利用が難しかった各筋肉の三次元形状や体積、周囲の筋肉群との立体的関係などを自由に扱うことができるようになりました。そして今回の筋肉モデルデータの搭載により、運動器系に注目した研究や介護、ヘルスケア領域の研究開発など、従来よりも幅広い分野における応用の可能性が広がりました。このように、生きた人体のリアルタイム操作が可能な三次元・四次元データを製品化した例は他になく、様々な応用が期待されます。
  • 最先端コンテンツとしてグッドデザイン賞(2007年度)を受賞
    • 日本SGIと慈恵医大高次元医用画像工学研究所の鈴木直樹教授のチームは、先端的なVR(バーチャル・リアリティ)技術を応用し、人体の高度な医用画像データ処理およびモデリングに関する共同研究を産学連携で推進してきました。そして、この研究成果の一つである、医学的にも人間工学的にも貴重な「生きている人体」の解剖学的三次元、四次元コンテンツ「Virtual Anatomia Ver.1.0」を、研究・教育分野に向けに提供しています。「Virtual Anatomia Ver.1.0」は、2007年度グッドデザイン賞(Gマーク)を受賞(受賞番号:07C02012)し、同賞受賞にあたっては、「動画像の完成度の高さ、色彩や透過表現など美しさ、さらに表示スピードが早く、簡単で直感的な操作性の良さ」などが高く評価されました。この人体モデルのコンテンツは、MRI(Magnetic Resonance Imaging=磁気共鳴画像)によって、無侵襲的かつ緻密に計測された健常な被験者の生体の膨大なボリュームデータから主要な解剖学的要素を抽出し、新バージョンでは、600個の定量的なサーフェスモデルにより全身の構造を構築しています。さらに、数種類の全身運動のモーションキャプチャデータにより、全身骨格モデルデータも柔軟に表示することができます。
  • ソフトウェアの持つ機能
    • 人体モデルのデータを有効に利用するため、指定した断面から内部を自由に表示する機能をはじめ、ユーザがすぐに利用できるように必要な機能を開発し、標準ビューア機能として用意しています。この標準的な数種類のビューア機能と、高精細で高度な人体モデルデータと組み合わせ、リアルタイムに人体の全体と部分の構造を表示できます。また、各パーツを取り出して利用することができるパッケージソフトウェアとして提供していますが、今回の機能強化で新たに全身の筋肉モデルのデータが追加されます。
  • Virtual Anatomiaが提供するビューアの機能は、以下の通りです。
    • 指定部位の半透明表示
      • 各部位の相互位置の確認
    • 解剖学的部位名のポップアップ機能(アノテーション
      • 上記半透明機能と合わせ、各部位位置および名前が容易に確認可能
    • 自由な平面での断面表示(全体もしくは、特定部位のみ断面を設定することも可能)
      • 各部位位置確認、断面で分割した部位の体積計測
    • 距離・体積計測(最短距離計測、および部位表面に沿った複数点指定計測)
      • 各部位の距離計測、各部位の相互距離の計測
      • モデル全体、および任意の平面によるモデル分割後の体積計測
    • 心臓の四次元表示
      • 拍動に伴う、心臓の内部構造の動的変化表示

その他、カメラアニメーション、モーションデータによる骨格アニメーションの再生表示なども提供します

http://www.sgi.co.jp/company_info/press_releases/archives/20081106.html